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活動報告
■国際ワークショップ参加報告(ドイツロストック大学)
講師 高木 力(環境保全・資源動態グループ/農学研究科)
<海洋・水産の生産技術の開発と評価手法について>
2003年10/6〜13にドイツロストック大学において開催された標記のワークショップに参加しました。私は本COEプログラムの中で網生簀などの養殖施設構造の最適設計化を中心とした事業推進担当を担当しています。この分野は養殖施設設計において解明すべき重要な課題として以前より取り組んできましたが、先般、採択が決定されたCOEプログラムにおいてこの研究の必要性がさらに高まることになりました。COEプログラムでは世界的研究拠点に相応しい優秀な人材を国際的に募集し、優れた研究成果や若手研究者育成を行う必要がありますが、表記のような水産施設などの分野を中心とした国際的研究集会は決して多くありません。そこで今回の出張では水産施設のシステムデザインやエンジニアリングに関する研究者が集う国際的にも数少ないこのワークショップを通して研究発表するだけでなく、国際的にCOEプログラムの研究内容を広報宣伝する狙いもありました。

ワークショップ開催地のロストックはドイツ北東部のバルト海沿岸に位置する港湾都市で、ドイツ第二の都市ハンブルグから列車で2時間半ほど東に行ったところに位置しています。古くからバルト海沿岸の貿易ハンザ都市として開けましたが、ドイツ有数のリゾート地ヴァルネミュンデを擁する他、ロストック大学を中心とした学術都市としての性格も持っています。会場となるロストック大学は創立が1419年ととても古く、ドイツで最も歴史のある総合大学の一つです。また、古くから工学部が設置され海洋・水産に関連した物理・工学研究が行なわれてきました。

ワークショップにはイギリス、フランス、ノルウェー、ポーランドなどヨーロッパを中心に多くの水産研究者が集い、アジアからは日本以外に韓国からも参加していました。研究発表で私は養殖施設に使用される網地形状をコンピュータを用いて再現し、網地周辺の流況を数値流体力学によって推定する手法の紹介を行いました。本研究はCOEプログラム研究の一部として実施するもので、この研究開発により養殖施設の最適設計手法や流動環境を最適に制御するための予測手法の確立が期待されます。発表後,本研究に対しての意見交換が行われましたが、ドイツロストック大学Paschen教授からは幸いにも本研究成果に対して高い評価を得ることができました。教授は、網漁具の形状を推定する予測手法がまだ方法論的に一般化されていない中で、その周辺の流れを把握する手法を確立しようという研究姿勢に共感してくれたようです。これからは互いに協力し合って効率的な研究を国際的にとり行うための協力体制を構築することを取り交わしました。

今回はCOEプログラムに興味持つ優秀な人材を研究員として公募することを多くの研究者に知ってもらうことも出張の大きな目的でした。ロストック大学のスタッフをはじめイギリス・アバディーン研究所の方々など多くの研究者が本プロジェクトに興味を示してくれました。アバディーン水産研究所の研究者は我々が開発した網地形状の数値シミュレーションモデルに強い興味を持ち、この計算モデルで解決すべき計算の不安定性に対する問題に対する回避方法に対して研究協力できることを具体的に提案してくれました。ヨーロッパでは北欧など蓄養殖システムの技術が発達しているせいか、養殖施設デザインについても関心が高いことを改めて感じました。COEプログラムに強い関心を示した研究者の内の一人はその後実際に本プログラムの博士研究員として活躍することになります。彼(Holger Korte博士[ロストック大学])の紹介はニュースレターNo.2の自己紹介に掲載されています。

今回,私達の研究を多くの国の人に知ってもらえただけでなく、国際的な人材を集めることができたことは出張の一番の成果であったと考えています。来年またこのワークショップが開催されることになりますが、この2年の間にCOEプログラムで得られた成果が実を結び充実した研究発表が再び行えることを願っています。

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