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研究課題
プロジェクト名

資源の持続的利用に向けたマグロ類2種の産卵生態と初期生活史に関する基礎研究。


対象国名
パナマ共和国。


署名日(実施合意書)
2011年1月28日。


プロジェクトサイト
ロスサントス県ペダシ市。


協力期間
2011年4月1日から2016年3月31日まで(5年間)。


相手国機関
パナマ水産資源庁(Acuatic Resources Authority of Panama:ARAP)全米熱帯マグロ類委員会/アチョチネス研究所(Inter-American Tropical Tuna Commission Achotines Laboratory:IATTC Achotines Laboratory)(※)

※全米熱帯マグロ類委員会
東部太平洋海域におけるカツオ・マグロ類の保存及び管理を目的として1950年に設立された地域漁業管理機関。対象魚種(カツオ、キハダ等)の調査研究、勧告等の保存管理措置を行う機能を有し、キハダに関しては、東部太平洋海域の総漁獲量規制の勧告を行う。2011年度7月時点での加盟国は、日本、パナマを含めた20ヵ国、協力的非加盟国2ヵ国である。


背景
太平洋海域で広く行われているマグロ漁業は、パナマを含む中米諸国にとって重要な産業であり、パナマ国においても、年間4.5万トン(2008年)を超える米国・欧州向けの冷凍・生鮮マグロの輸出が、貴重な外貨収入源となっている。

しかしながら、近年の漁獲圧力の増大等によって天然のマグロ類資源の減少が危惧されている。本プロジェクトで調査対象となるマグロ類2種は、太平洋に広く分布する高度回遊性の魚種であり、多くの沿岸国によって利用されている地域共有資源である。こうした共有資源の利用においては往々にして無秩序な漁獲によって資源量が大幅に減少するといった望まざる結果(いわゆる“共有地の悲劇”)が引き起こされていることから、効果的な資源管理の枠組みを導入することが強く求められている。

そのため、今般、パナマ国は我が国に対して、パナマ国ロスサントス県アチョティネス研究所とその周辺海域において、マグロ類2種(キハダおよび太平洋クロマグロ)の資源の持続的な資源管理方策策定に必要な領主の産卵生態および初期生活史を解明するための研究技術開発を行うことを目的とした、本件科学技術協力を要請した。



目標
(1) 上位目標:
パナマ海域およびIATTC管轄海域におけるマグロ類2種の資源管理が実施強化される。

(2)プロジェクト目標:
マグロ類2種に対し、資源の持続的利用に必要となる生物的な科学的知見(産卵生態および初期生活史)が蓄積・統合される。

(3)成果(アウトプット)
成果1: キハダと太平洋クロマグロにかかる産卵の特徴が解明される。
成果2: ミトコンドリアDループ領域(※1)を利用したキハダの母系(※2)検出・解析方法が開発される。
成果3: キハダと太平洋クロマグロの初期生活史における生残に与える決定的要因が特定される。
成果4: キハダの初期生活における生残率の向上に寄与する種苗生産技術が開発される。

(※1)ミトコンドリアDループ領域
生物の細胞にはエネルギーを作り出すミトコンドリアという小さな器官がある。ミトコンドリアは、細胞核の中にあるDNAとは異なるDNAを持ち、これをミトコンドリアDNAと呼ぶ。このミトコンドリアDNAには、遺伝子を伝えるDNA領域と遺伝子を伝えず性質を変えないDNA領域が混在する。ミトコンドリアDループ領域は、この遺伝子を伝えず性質を変えないDNA領域を指す。

(※2)母系
同じ母親を起源とする子孫の系列。

(4)活動
1-1: キハダの産卵時刻、産卵時期の調査を行う。
1-2: キハダの産卵に及ぼす環境要因の影響を調査する。
1-3: キハダの産卵に及ぼす栄養状態の影響を調査する。
1-4: キハダと太平洋クロマグロの親魚、仔稚魚の生理状態を検査する簡便且つ包括的な方法を開発する。(cDNA生殖腺を含む内臓のcDNAライブラリーとマイクロアレイが開発される)

2-1: キハダの母系判別に用いる方法としてのミトコンドリアDループ領域を分析する。
2-2: 一定数の天然キハダの試料を解析することによって母系を調査する方法を実証する。

3-1: キハダと太平洋クロマグロの初期生活史の調査とそれに及ぼす物理・化学要因の影響にかかる比較研究を行う。
3-2: キハダと太平洋クロマグロの視覚特性と仔稚魚の光情報に対する応答の比較研究を行う。
3-3: キハダと太平洋クロマグロの初期生活史における摂餌生態、行動、成長と生残の比較研究を行う。
3-4: キハダと太平洋クロマグロにおける人工飼料と天然飼料の栄養価の比較研究を行う。

4-1: キハダの遺伝分析と遺伝管理に用いる手法を開発する。
4-2: キハダの健康管理に用いる情報を収集する。
4-3: キハダ親魚候補の捕獲および輸送方法を開発する。
4-4: キハダの種苗生産に必要な孵化技術および生簀養成技術を開発する。
4-5: キハダの内臓とその機能の発育および適切な飼料の質と量を調査する。



投入
(1)日本側投入
ア. 専門家派遣
(ア) 長期専門家
業務調整1名
(イ) 短期専門家
チーフ・アドバイザー/遺伝および初期生活史研究
繁殖生物学(産卵生態)
栄養学
初期生活史研究
マグロ孵化場運営
マグロ生簀養殖運営 他

イ. 専門家派遣
実験室分析機器、陸上飼育用資機材、海上飼育用資機材、飼料など。

ウ. 研修員受け入れ
主に近畿大学試験場にて太平洋クロマグロの産卵生態及び初期生活史の研究方法に関する研修を実施。

(2)相手国投入
(2)-1: パナマ国側
パナマ国水産資源庁カウンターパート人件費、研究用飼料等ローカルコスト負担、その他パナマ国でのプロジェクト実施にかかる必要経費。
(2)-2: IATTC側
IATTCカウンターパート人件費、アチョチティネス研究所・資機材維持管理経費、研究用飼料等ローカルコスト負担、その他パナマ国でのプロジェクト実施にかかる必要経費。

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